お店で洋服を見たり買ったりするようになると、避けて通れないのがショップ店員さんとのやり取り。
今までユニクロやしまむら等で買い物をしていた人にとって、店員さんの接客は戸惑うことも多いでしょう。
中には昔の私のように店員さんの接客がニガテ!キライ!という人もいるのではないでしょうか。。
そもそもショップ店員はなぜいるのか、店員さんとどのようなやり取りをすればいいのか、どうやって私は克服することができたのかなど解説していきます。
目次
ショップ店員の3つの役割
デパートやファッションビル、ブランドの路面店のショップには必ずショップ店員がいます。販売員とも言いますね。
彼ら、彼女らは私たちにとってどういう存在なのか?
改めて考えてみると主に3つの役割があることがわかります。
ファッションアドバイザー
ファッションのプロとして私たちに様々なアドバイスを提供してくれます。
気になって手に取っているシャツは
「今自分が着ている服と上手くコーディネートできるのか」
「どんなアイテムと合わせればいいのか」
「他にどんな着こなしをすればいいのか」等
ショップの店頭にあるアイテムについて様々なアドバイスを受けることができます。
自分一人では考えつかない着こなしの提案を受けることができるのは、ショップ店員の接客を受ける醍醐味の一つです。
情報提供者
ショップ店員さんは、買い物に来ている私たち一般の消費者が知らない情報を色々と持っています。
店頭のアイテムでぱっと見ただけではわからないデザインのポイントやこだわり、洋服の機能やお手入れ方法について。
また限定アイテムの詳細や、新作アイテムの入荷状況、気になっているアイテムの在庫状況。
他にもショップのポイントがたくさん貯まるサービスデーやセールのスケジュールなど私たちにとって役に立つ情報を知っているのです。
ネットで調べても出てこないこういった情報を得られるのも、店員さんの接客を受けるメリットの一つです。
セールスマン・セールスウーマン
しかし良いことばかりではありません。ショップ店員さんはセールスマン・セールスウーマンであることも忘れてはならないポイントの一つです。
店員さんには一人ひとりに毎月の売上予算というのが振り分けられています。
売上予算というのは「あなたは今月○○万円販売しましょうね」という目標です。ノルマとも言えますね。
そのため店員さんは”一人でも多くの人に一点でも多く商品を買ってもらいたい”と考えているわけです。
それはお店に来たあなたも例外ではありません。
接客をする中であなたが気に入ったアイテムがあれば、それについて説明をして買ってもらおうとしてくるわけです。
そうすると昔の私が嫌だった店員さんとのやり取りが始まるわけですね。
先ほど挙げた良い点も、すべては商品を販売するための活動の一環であるということを憶えておきましょう。
特に着こなしのアドバイスは多かれ少なかれセールストークの要素が入っているということです。
ただ、セールスマン・セールスウーマンと聞くと「モノを売りつけてくるイメージ」というネガティブなイメージを持っている人が少なからずいます。
でも、おすすめしてくるものがあなたにとって本当に良いものだったら「ありがとうございます!」と逆に感謝することになるわけですから、頭ごなしに否定的な考えを持つ必要はありません。
ショップ店員の中には、あなたにとって必要なものしか売ろうとしない人もいますので、過剰に気構えることなく自然体でお買い物に行きましょう。
こんなショップ店員には気をつけろ
基本的にお買い物をする私たちにとって頼もしい存在であるショップ店員ですが、中にはハズレとも言うべき残念な人がいますのでそこだけは注意してください。
基本は会ってしまったら速やかに逃げましょう(笑)。
初心者
アルバイトや新卒でまだ間もない人、転職して初めてショップ店員になった人、他のブランドから異動してきてまだ商品知識が少ない人など店員さんも事情は様々です。
商品知識が少ないと本来得られる情報が聞けなかったり、最悪間違ったことを教えられたりするので気を付けましょう。
商品について質問をしてスムーズに答えられないようであれば要注意です。
押し売り系
先ほどショップ店員さんの役割で挙げたセールスマン・セールスウーマンの要素があまりに強い人も要注意です。
とにかく何でもおすすめして商品を買ってもらおうとするので、まともなアドバイスを聞くことができません。
よくあるのが、似合ってないものや微妙なものを「それはそれでアリですよ!」とおすすめしてくること。
物は言いようなので確かにアリと言えばアリなのですが、私たちファッション初心者が手を出すべきではない奇抜なものや突飛なものをおすすめされても困るわけです。
色々おすすめされてしまって困ったら、下のトークを使って上手く切り抜けてください。
ショップ店員を上手くかわす応対トーク3つ+α
昔ブランドのショップで洋服を見たり買ったりするようになった当初、私はショップ店員の接客を受けるのが嫌いでした。
遠巻きに見られているだけで緊張しましたし、実際に接客を受けて会話をしていると「売りつけられるんじゃないか」と冷や汗をかいていました。
それでもファッションを覚えたくて、何度もショップに足を運ぶうちに店員さんに対してこう言えばいいんだという鉄板のフレーズを見つけることができました。
そもそも店員さんの接客が嫌だというのは、上手いかわし方がわからないという部分に起因しています。ズバッと「No!」と言えないある意味では日本人らしい特質ではありますが。
ぜひトーク例を覚えて活用してみてください。
ちょっと考えますね
気になる商品について色々説明を聞いたり試着したけれど今日は買わないで帰るという時、どういう風に断ればいいか悩むところです。
そんな時は「ちょっと考えますね」と言ってお店を後にしましょう。
考えますなのでイエスでもノーでもない返事でやんわりと断ることができます。
「他のお店も見て回っているところなので、考えておきます」だとより自然な感じになります。
私も最初はそう言っていましたが、慣れてしまった現在は「ちょっと考えます」で済ませています。
お堅い雰囲気を出すのであれば「少し検討します」となりますので、そこは状況に応じてアレンジしてください。
○○って何ですか?
店員さんの接客で困ることの一つが途中で話すことがなくなって沈黙してしまうこと。
洋服をじっくりと見たいのですが接客を受けている手前、黙っているのも気まずく感じてしまいます。
そんな時は「○○って何ですか?」と質問してみましょう。
質問する内容は何でも構いません。ふと思いついたこと、お店に入って目についたこと、見ている商品で気になったこと等など。
沈黙を回避するためのものですからあまりにおかしなこと、例えば「素材に書いてある綿って何ですか?」なんてことを言わない限りは大丈夫です。
例を挙げると
「この服の36サイズって何サイズにあたるんですか?」
「××フェアってそこに書いてありますけど、それって何ですか?」
「この服に書いてある△△って何ですか?」
一つ質問をすれば何倍にもなって返事が返ってくるので、適当に相槌を打ちながら気になる洋服を見ていきましょう。
その返事の内容からさらに質問をして会話を続けられると理想的です。
元々知っていることでも「○○って□□という意味でしたっけ?」とあえて知らないふりをして質問することだってできるので、よっぽど緊張して頭が真っ白にならない限りは店員さんとの会話に困ることはなくなります。
他には何色がありますか?
先ほどの質問の応用ですが、見ている服や気になる服で「他には何色がありますか?」という質問が有効な場合があります。
というのも洋服屋さんの商品の陳列方法は様々なやり方があるのですが、必ずしも1ヵ所に一つのアイテムの全ての色を置いているとは限らないのです。
色ごとにアイテムを陳列をしていて他の色は別の場所に置いてあったり、何色かあるのに1色だけたくさん売れてしまって在庫がわずかしかないため倉庫にしまっていたり、商品の種類が多すぎて全部店頭に出せないため一部の色をしまっていたりなど珍しいことではありません。
そのため質問を投げかけると
「他の色ですとあちらに○色がありまして・・・」
「実は他に○色があったんですけど完売してしまいまして・・・」
と店員さんが色々と話し始めるのでその間に色々と服を見ることができます。
沈黙を恐れない
トーク例ではなく心構えになりますが、ショップ店員さんとの接客の中で沈黙を恐れる必要はありません。
確かに店員さんが色々と話しているとこちらも同じくらい話をしないといけないように感じますし、会話が途切れて沈黙すると気まずく思って何か話をしないとと感じることがあるかもしれません。
でもそれは考えすぎなのです。
お金を払う私たちお客様と商品を提供する店員さんとの間は本来対等の立場なので、必要以上に引け目を感じることはありません。もちろん店員さんを気遣う気持ちは大切ですけどね。
そもそも真剣に考えようと思ったら自然と言葉は少なくなるものです。
「今持っているあの服と合うかな?」
「試着しているこの服自分に似合っているかな?」
「この服買っちゃおうかなどうしようかな?」
脳の構造的に女性と比べて物事の並行処理が苦手なのが私たち男性なので、考えながら服を見ていたら沈黙するのは当然です。
気負わずにいきましょう。
買わないのが当たり前
もう一つ心構えについてですが、ショップ店員さんの接客を受けたからといって何かを買わなくちゃいけないなんてプレッシャーを感じることはありません。
どんなに長時間親切丁寧な接客を受けたからと言っても、その場で商品を買う義務はないのですから。
「ちょっと考えておきます」
と言って何も買わずに帰っていいのです。
私が百貨店に入社して売場に立つようになって驚いたことの一つが
「接客を受けても何も買わないで帰っていくお客様がとても多い」
ということでした。
もちろん単なる冷やかしという人もいますが、何か買うものを探しているような雰囲気の人でも接客を受けたところで何も買わずに帰っているのです。
なのでこれからは「接客を受けたから何か買わないと悪いなぁ」なんてことは考えなくて大丈夫です。
どうですか?少しは店員さんの接客を受けることへの抵抗が少なくなったのではないでしょうか。
私はどうやって克服したのか
ちなみに私はどうやってショップ店員さんの接客が苦手だったのを克服したのか。
結論を言ってしまうと「場数と慣れ」です。
色々なお店に服を見に行って様々な店員さんから接客を受けていく内に上の応対トークを発見し、自然と使えるようになって緊張することがなくなっていきました。
(未だに高級ブランドのショップでは緊張する時もありますが…)
もしあなたが昔の私の様に洋服屋さんで接客を受けるのが苦手だなと思っているのであれば、上のトーク例を憶えて実践してみてください。
自然と言えるようになれば接客を受けても上手くかわして帰ることができるので、気軽にショップで洋服を見に行くことができるようになります。
そうすればファッションを勉強するのが益々楽しくなっていきます。
担当のショップ店員が出来ると実感する2つのメリット
あなたがファッションについてこれから学んでいこうとしている初心者であればあまり想像ができないかもしれませんが、特定のお店で洋服を買うようになってくると
「仲の良い店員さん」や「担当の店員さん」
という存在ができることがあります。
私にも一時期そういう店員さんがいました。
それは好きなブランドで初めて洋服を買った時に接客をしてくれた店員さんで、その後も洋服を見に行くたびに接客をしてくれて色々とお買い物をしていました。
服を見に行く度にいたから仲良くなったというのもありますが、それ以上に商品知識が豊富で接客の対応も堅すぎず砕け過ぎずちょうどいい感じだったのが心地いいなと思っていました。
その店員さんは1年位して他のお店に異動になってしまい、さらにそのブランドもしばらくして無くなってしまったのでもう会うこともありませんが、私がファッションを学んでいた過程でそれはとても貴重な経験となりました。
仲の良い店員さんや担当の店員さんができると主に2つのメリットがあります。
リラックスして買い物ができる
デパートやファッションビルでお買い物をするというのは、慣れない人にとってはかなり緊張する出来事です。
でもお店に行ったら知っている店員さんがいて、向こうも自分のことを憶えていてくれるとそこで一気に場が和みます。
前回接客してもらった時のことなど雑談をしながら洋服を見ていくのは、とてもリラックスできて楽しいひと時となります。
当たりを引く可能性が上がる
特定の店員さんから何回か洋服を買うようになると、その店員さんがあなたの担当の店員さんとなります。
そうすると向こうはあなたが買った洋服を記憶していくので、次に洋服を選ぶ時は以前買ったものやあなたの好みを踏まえた上でアドバイスをしてくれるようになります。
すると必然的に、買ったけどどうやってコーディネートしていいかわからない”ハズレ”のアイテムを買うことがどんどん少なくなっていきます。
デパートやファッションビルのショップの洋服は値段もそれなりにするので、ハズレを引く確率が下がるとお金の節約にも繋がります。
仲の良い店員さんや担当の店員さんはすぐに出来るものではありませんが、楽しくお買い物をしながらおしゃれになっていくというのは”ファッションの醍醐味”の一つです。
もしあなたが「これからファッションを学んでいくぞ!」というのであれば、こういったこともあるんだと頭の片隅に憶えておいてください。
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